社長の“これ”が業績見通しにまでつながる!?

COLUMN /

blog ひと言 No.8

■考える暇もなく次々と出てくる答え

 「コンサルティングで、瞬時に次から次へと答えが出てくる問いは?」   この問いとは、一体、何だと思いますか? ちょっと考えてみてくださいーー。

   答えは、「こうは見られたくない印象は?」です。

  「思いつくままでいいですよ〜」と促すからかもしれませんが、みなさん、考える間もなく瞬時に、本当に次から次へと出てくるのです。「見られたい印象は?」と聞くと、みなさん、「う〜ん」と少し考えてから、いくつか答えるパターンが多く、「知的」「誠実」「信頼できる」と、瞬時にパッパッと出てくる方は、これまでほぼいません。

  それに対して、逆の問いである「こうは見られたくない印象は?」では、 考える間もなく、瞬時にいくつも出てくるのです。  

 「暗い」「とろい」「失礼な」「ずるい」「だらしない」「信用できない」「チャラい」「ダサい」「オーラがない」「怖い」「頼りない」「不潔」「頭悪そう」「不健康そう」「臭い」「ものを知らない」「腹黒い」「調子いい」etc・・・・・・  

 これらは、実際のコンサルティングのとき、瞬時に出てきた言葉。 要は、自分の嫌いなタイプです。   “こうは見られたくない=自分が「嫌いなタイプ」” と考えると、それはもう生理的な反応ともいえる早さです。

■抱かれていけない印象・イメージがリスクとして見える!?

   どれも言われてうれしいものではありませんが、 あえて言うと、“絶対に社長が言われてはいけない言葉”が入っています。

  それは、「不健康そう」

  2020年の影響もありますが、最近では年代を問わずに健康志向の高まりを感じます。健康をテーマにしたヒット本も多く、人が集う場で話題になるのも、生活習慣や体型維持などヘルシー関連の話題が多いこと実感しています。

 こうしたなかで、「不健康そう」と言われてしまうのは、イメージや印象の問題ではなく、経営者として“リスク”なのです。   不健康に見えることによって、   「相当、毎日無理をしているのではないか」 「会社の経営状態が良くないのではないか」 「何か深刻な問題を抱えているのではないか」   ・・・と想像を呼び、あることないこともっともらしく聞こえるのが怖いところです。

  さらに、その企業が求人活動をしているならば、 「長時間労働」「劣悪な職場環境」「ブラック企業」とつながり、 避けられてしまう可能性もなきにしてもあらず、です。

  今の時代、面接後、ネットの書き込みにも注意が必要ですが、万が一、「面接に行った〇〇社、社長も疲れてそうでブラックっぽい〜」などと書き込まれたら・・・・・・・。

    実際に聞いたある社長の話です。 この日、取材に来た記者から体調が良くなさそうに見えたそうです。それが良くない想像につながり、取材後、広報担当者に「ああは言っていたが、業績の見通しが悪いのか?」「本当は何か不安要素があるのか?」と、改めて確認がきたといいます。  

 社長の健康=業績の見通し というとおおげさですが、 「不健康に見える」のは、何かしらの不安要素を感じさせるのは間違いありません。  

 初対面のとき、年齢に関係なく、「健康的だなぁ」と感じさせる人がいます。姿勢、表情、顔色、動きなど、さまざまな要素がありますが、健康的であるということは、間違いなくその方の好印象となります。社長として、求めたい印象のなかで、健康的であること、健康的に見えることは、優先順位を高めていくべきことだといえます。

   言われてはいけないのは、「あの社長、不健康そうだね」   抱かれてはいけないのは、「不健康そうな印象」。    


この記事の執筆者

yamakawa midori
山川碧子(やまかわ みどり)

株式会社プライムイメージ代表/AICI国際イメージコンサルタント。2006年からビジネスパーソンの印象管理・印象マネジメント®を中心にサポートしています。著書『4分5秒で話は決まる~ビジネス成功のための印象戦略』。お仕事のご依頼はこちらからお願いします。