「あの人からは買いたくない!」と言われてしまう人

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No.148_top_パターン1

 

今どき、ここまでの人も珍しい!?

 「ものはいいと思ったんだけど・・・・・・、あの人からは買いたくない!

――こう言い切ったのは、友人の女性経営者。

 ある交流会で会った女性(仮にAさんとします)が、友人のつけていたアクセサリーが大変気に入ったことから始まります。わかる人にはわかる品質で、Aさんはずっと探していたとか。「ぜひ、教えてほしい」と言うので、後日、改めてAさんのオフィスで会うことになりました。

 Aさんを訪ねた友人でしたが、彼女いわく「とんでもない」時間だったというのです。

 「とんでもない」時間とは???

 ――と、逆にこちらのほうが「なんで?なんで?」と興味シンシンになります。

 お互いビジネスをしていたら、それにつながるような関係になれるのが理想です。友人も経営者として実績を積んできた人ですから、もちろん、そういったビジネスマインドは持ち合わせています。

 ですが、あまりにも最初から「自分の商売ありき」なのだとか。「教えてほしい」「紹介してほしい」というのですが、実際は……ここまでの人もめずらしい、と思ったとか。

 オフィスに着いて座ると、出してくれた飲み物は自社商品。

 「確かに『おいしい♪』し、『いいな♪』とは思ったのよ。

 でもね、あまりにも最初から“買わせるモード全開”なのよ。」

 

商品の良し悪しと同じくらい重要視するのは?

 売り込むにしても、営業するにしても、その前に少し距離を縮める会話や時間があるものだ、というのは友人の言い分。

 それをまるっきり飛ばして、ご自身が頼んだことも横に置いておいて、ひたすら自社商品の営業トーク(と思える会話)をするのは……、「さすがに、ヒキました」とのこと。

 このAさん、後日談で聞いた話によると、あるところでは営業No.1という輝かしい実績もお持ちの方だったようです。

 そんな人が今の時代、こんな“ゴリ押しトーク”をするのかと疑問を持ったのも正直なところ。とはいいながら、トークのなかには友人とAさんに共通点を強調しながら、選ばれている意識の植え付けもしっかりされているのです。

 人は自分に似たところがある人に親近感を抱くといいます。それに沿っていくと……

 →これは高品質でとても貴重なもの

 →誰でも買えるわけでない、(あなたや私のように)選ばれた人だけのもの

 →他の人には言わないけど、あなたには売ってあげます

 という「あなたや私」は他の(下々の)人とは違うというのがまず前提。選ばれた人同士だから、こんな話ができるのよ、というニュアンスだったようです。

 口でいう言葉と伝わってくる気持ちは違ったようで、友人に言わせると、

 「誰が来ても、売り込むでしょう、あなた。。。」という感じだったとか。

 ここで思い出したのが、ある保険の営業の方が言ったセリフ。

 「保険は多少の違いはあっても、商品自体に大きな違いはないもの。

 だから商品の説明を一生懸命にしても意味はない。

 結局は「誰から買うか」。買う人間を選んでいるだけ。

 商品の良し悪しはもちろん大切だけど、それよりも大事なのは「誰から買うか」

 日常的な消費財ではなく、高価なもの、思い入れがあるものは、確かにここは譲れないポイントの上位に入ってくるのは、私も同意するところです。

 「ものはいい、確かにいい。だけど……あなたからは買いたくない!」

 この友人の言葉は、すべてを凝縮した的を得たひと言。

 ただでは起きない友人は、早速、商品入手の別ルートを探していました(笑)。

 

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