森発言を参考に「言ってしまった!」、その後を左右するのは?

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言っていることと真逆のデータが出てきたら

 「本当は女性より男性のほうがよくしゃべるーー」のだとか。

 森喜朗氏の発言が世界的に大問題となっていますが、数々の研究結果を見ていくと、発言時間や質問の多さ、発言を遮ることは男性のほうが多いという記事を見ました。

 改めて思ったのは、自分の思い込みで話してしまうことの怖さです。

 自分でもっともらしく言っていることが、本来は真逆の結果だというデータが出てきたら……と考えると、ヒヤッとしてしまいますが、大事なのはその後のフォロー。フォロー次第でその後の展開が大きく違ってくるはずです。

 今回の森さんの騒動は、発言が問題だったのはもちろんですが、その発言の翌日の釈明会見が致命的な結果となりました。

 コメントからもその態度からも反省をしているようには見えず、単なる失言として片付けようとしていました。その時点では「辞任もしない」と言っているのですから、反感を買うのは当然かもしれません。

 ここでの言い方と態度次第が分かれ目だったのは、誰の目でも明らかですが、心のどこかで「昭和の時代にどっぷり浸かった世代だからなぁ」とあきらめを感じてしまうのも、これはこれで個人でなく世代を一括りで考えてしまって問題かもしれません。

 とにかく、「やってしまった!」「言ってしまった!」というとき、大事なのはその後、ということです。

 

昭和時代の感覚は通用しないという戒め!?

 森さんの女性差別発言で、ジェンダー問題に注目が集まっている今の時期ですが、先日、弊社で行ったメディアトレーニングでは、これまでとは違った風景がありました。

 このメディアトレーニングというのは、テレビ、新聞、雑誌、Webなどのメディアに、企業の発信者として登場する人に対して、基礎知識や周辺情報を提供し、外見的な要素、立ち振る舞い、話し方からコミュニケーションの仕方までをレクチャーするものです。

 過去の対象者を見てみると、企業トップや経営層が中心だったので、やはり対象者はほぼ男性ばかり。時々、女性が入ることもありましたが、その比率は決して高くはありませんでした。

 今回は、この対象者が女性2人。これは初めてのことです。

 この方たちにも、言うなれば、「う~ん」と悩んだときの対処法をはじめ、フォローをいかに上手くするかのレクチャーに力が入ってしまったのは、前述の森さんの例を見ていたからなのかもしれません。

 「女性は~」「女性は~」と思い込みで言っている人がいるかと思えば、その一方では、性差意識の薄い企業風土のなかにいて発信者として前に出る役割を担う人もいる。

 森さんの後任は「女性がいい」として選考に難航している様子ですが、あるコメンテーターが「あの発言の後だから、女性がいいというのも問題ではないか」という声もありました。

 今回のこの騒動が世代を問わず、昭和時代の感覚はもう通用しない!という戒めと、ジェンダーへの意識が改まる大きなきっかけとなれば、と心から思います。

 

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