初回はオンラインで営業、という考え方の是非

COLUMN /

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初対面もオンラインという営業はありか?

 コロナ禍の影響で在宅勤務となり、オンラインでの業務が大きな比重を占めるようになりました。会議や打ち合わせはもちろん、コンサルティング、イベント、さらに営業至るまで、オンラインでできることを証明しました。

 とくにこのオンラインでの営業については、業界や職種によって違いがあるのは当然ですが、「できる」という人と「やはりむずかしい」という人がいます。初回は対面が望ましいけれど、この状況では対面ができないのでオンラインでやっている、というのが大方の声でした。

 実際に弊社の業務でも、初回からオンラインのみという話もあり、実際にどうなのだろうか?という疑問もありました。

  とはいえ、自粛期間が明けたならば、そのときは対面に変更したほうがよいかも、と思いながら、どうしたものか?と考える毎日……。

 経営者の方々とオンラインでお話しをする機会に、そうした営業の話になりました。今年の新入社員は、未だ出社することも、上司と会ったこともなく、オンラインで研修を受けているという話を聞いて、デジタルネイティブ世代の柔軟性には感心。その一方で私たち世代は、どこまで対応できるのかーー?という疑問もフツフツと出てきました。

 財務系の一部業務は難しいものの、多くの業務がオンラインで代替できるという話しになりましたが、「やはり、営業は別……」「新規の営業だけは……」という声は何人からも聞こえてきました。

 私自身も、それは当然という思いで聞いていたところ……、ある経営者の言葉に、まさに「目からウロコ」となりました。

 

新規営業なら、なおさらオンラインで!?

 まず、「初回の営業こそ、オンラインが望ましい!」といいます。

 「え?なぜ?」という疑問がわいたのは、きっと、私だけではありません。これまでの常識的に考えれば、初回だけは対面で会うことによって、信頼感を高める。それによって、それ以降はオンラインでも十分フォローが可能。だから、初回だけは実際に会ったほうがいい、という発想です。

 新規営業ならば、なおさらオンラインがベスト!とまで言う理由は何なのかーー?

 新規の場合は、オンライン上で実際に顔をみてコミュニケーションを取ることで相手の反応がわかる。そこで、双方にとってビジネスにつながるかどうか見極めの場と考える、といいます。

 もちろん、実際に会うことで潜在需要を探るといったリサーチ目的とするならば、リアルに会うことを重視してもよいとは思います。

 ですが、現実的に考えるならば、時間と交通費をかけて、実際に会いに行って、話をして10分で結論が出てしまっても、そこで「失礼します」とはならず、ビジネスの可能性がないにも関わらず、ある程度の時間をつなげなければならないのは、なかなかキツい状況です。

 これがオンラインであれば、リアルよりもコンタクトポイントが軽めな分、その可能性あるなしの判断をする場として考えると最適なのだといいます。

 確かに、最初の一歩をオンラインで確認すれば、次回はより具体的な話しに進めるわけですし、そこで2回目という安心感もあり、信頼性が高まっているのであれば好都合です。

 また、「わざわざご足労いただきまして……」という社交辞令も不要で、オンラインであれば、双方の時間の効率化もできるわけです。

 初回は対面で、という思い込みがあると、目からウロコの発想の転換

 顧客としての2回目以降の信頼性を高めることを目的としては、まず、初回はオンラインで、という発想は、「あり!」なのかもしれませんね。

 

 

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