【Check!】話題の「Clubhouse」イメージコンサルタント視点で斬る!

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見映えに疲れた人が求めた見えないコミュニケーション

 今、とにかく話題となっている招待制SNS「Clubhouse(クラブハウス)」

 みなさんは、もうやられていますか?

 本名で登録して、招待は2名しかできないという特別感が受けたようで、日本では2021年1月23日にアプリをリリースしたばかりというのに、会員数が急増。ここ最近はネットをはじめ、TV、ラジオでも「Clubhouse」の特集や話題で盛り上がっています。

  詳しい説明は検索していただくとして、簡単に言うと、文字や画像でのやりとりでなく、声だけのコミュニケーションの場を創ってくれるSNS(と言っていいのかな?)。

 zoomでは、相手の顔が見えて話しができることがよかったはずなのに、だんだん“見映え”を気にすることにも疲れてしまった……。どんな格好をしていようと見えない、話しをするだけであれば、ストレス解消にもなるし、人に会えない孤独感も緩和できる、それを満たしてくれるのが「Clubhouse」なのですね。

 内輪の楽しいおしゃべりに参加するもよし、ラジオのようにフォローした著名人の話を聞くのもよし。文字にも音声にも残らない、その場で楽しむだけという安心感も魅力の一つです。

 

内に秘めた本来の人柄や考え方が見えてしまう

 ここからは、キャリア14年のイメージコンサルタント的な視点で、この「Clubhouse」を見てみました。

 コロナ禍がきっかけとなって、オンラインでのやり取りが増え、そのビジュアル的な「見え方」にも配慮が必要になりました。その対応策をいろいろな人が発信するようになり、基本も広く知られるようになりました。そこへ、まったく見えない、この声だけのやり取りとなる「Clubhouse」が登場しました。

 声だけのやりとりなので、声と話し方を上手くすればいいかといえば、それだけでは印象アップには直結しないというのが、「Clubhouse」を実際に使ってみた感想です。

 声だけのやりとり、顔が見えずに話しをするということは、ビジュアルから見えることがない分、想像以上に内に秘めた本来の人柄や物事の考え方が表れるように感じます。

 また、平常時以上に、この不安定なコロナ禍のなかでは、多くの人が好ましいと感じる、もしくは好ましくないと思う傾向が顕著でもあります。

 わかりやすい例は、早口の人は慌ただしい、落ち着かないという印象を与えがちです。普段より、ペースを落とすくらい、意識的に少しゆっくりめを意識したほうが、聞き手としては心地良く感じることが多いようです。スピード調整が必要ということですね。

 声だけというと、TVやラジオのアナウンサーのような話し方を目指せばよいかというと、それは絶対に違います。こうしたSNSは、人それぞれの個性が重要になるので、誰もがアナウンサーのような模範的は話し方のほうが、かえって不自然に聞こえます。

 でも、これだけは気にしたいのは、「自分の口ぐせ」「何度も使う言葉」。これは客観的な視点でちゃんと知っておいたほうが良いですね。「ちょっと」「だから」「~で」など、無意識に同じ言葉ばかり使うことで、相手に聞き苦しさを感じさせたくはないですから。

 先日、あるroomでちょっとした言い方が気になった人はいました。

 そこは著名人や経営者がやっていたroom。業界では知られている様子の経営者だったようですが、話し方というよりもその物言いが、あまり良い印象ではありませんでした。

 具体的には、コロナ補助金関連の方がいて、その人に対してのやりとりに少し疑問がわきました。「ここで言うことか?」という発言に聞こえたのは確かです。ご本人は同じ状況の企業を代表したつもり言ったのでしょうが、「どうにかしてよ」「あなたならできるでしょ」という物言いには、ちょっと閉口してしまいました。

 少なからず「おい、おい」と感じた人は多そうで、同じ登壇者からも、「そんなことが通用するならば、日本はダメだ!」とスパッと斬られていました。

 著名人と直接、話せる場であることが「Clubhouse」の魅力ではあるのですが、あまりにも偏ったことを、「どうにかしてほしい」と直訴してしまうのは、どうなのかーー?

 「〇〇さんは、影響力があるはずだから」「その担当と近いから」という言葉に、余計その思いは強くなりました。

 カジュアルな雑談、少しオフィシャルな雑談、少人数のおしゃべり、大勢が集まっている講演的な場、これらの違いはありますが、型にはまったやりとりでなく、その人のもつ人間味を相手は求めています

 本来の自分がふとした拍子に出てしまう、それがビジュアル要素はまったくなく、聞こえてくる声の情報だけが入ってくる。台本もリハもない“素”の状態が出ると考えるのであれば、印象アップを狙うことはないけれど、印象ダウンしない方法を確実にするほうが大切だといえそうです。

 

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