高ければ高いほど売れそうなものは?

COLUMN /

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大きく意識が変化した今、選ぶものと選ばないもの

「新しい生活様式」という言葉が、最近では耳慣れてきた感があります。

 マスクを着用して、手洗いを励行し、ソーシャルディスタンスをとることを必須とする日常生活。生活を変化させることと同時に、コロナの感染拡大は、企業経営の抜本的な見直しを迫っています。

 「日本人には在宅勤務は向かない」「今の状況からのより戻しがあるはず」「リモートの限界が見えてくる」といった声もありますが、今の段階では、在宅勤務を否定して、対面重視した営業のやり方だけにこだわる企業には、きびしい時代です。

 いつものように新聞記事を見ていると、「コロナ時代のSDGs経営」というタイトルのコラム記事のなかに、やけに残る一文がありました。

「自粛生活で人々の思考や意識は大きく変化した。仕事のスタイル、家族の形などあらゆる場面で変化が始まっている。企業は接待を控え、会議はウェブになった。人と人の交流の大切さに気付いたとき、はたして高級な飲食店や高価なスーツを選ぶだろうか。」

(2020年6月26日 日本経済新聞)

 この終わりの1行。「選ぶだろうか~?」というと、大半の人の答えが「選ばない」、となるでしょう。なんの意思もなく、高級で高価なスーツを着れさえすれば良いとしていた人は、スーツを着る機会自体が消えつつあるなか、今以上に着ることの意味を問われます。

 

「効果」あるものが、すごく「高価」でも購入する!?

 では、何を選ぶのか? その答えの一つも同日の記事にありました。

 高価なスーツは選ばない、としても、これが高価であっても、きっと、喜んで購入するだろうと思われるもの。

 それは、装うことで抗菌・ウィルス機能のあるというシャツ。シャツだけでなく繊維メーカーが抗菌性を持つ製品の販売を拡大しようとしているといいます。

 マスクの供給が増えたことで、マスクの価格は平常時に戻りました。エアリズムのマスク発売時にあれだけ人が殺到したのですから、この着ることによって高い抗菌・ウィルス効果が期待できるという売りのシャツが発売されたならば、高価であっても購入する人は想像以上に多いのではないかと思います。

 今は日焼け止めも数値化されて、「50+++」「24+++」というように、その効果がひと目でわかる時代。もう少し新しい生活様式が一般的に根付いた頃には、抗菌・ウィルスの高さもみんながわかるように数値化されて、そのシャツが効果と比例して価格が高くなったとしても、売れに売れる!となるのかも?

 さて、みなさんは、このシャツがいくらならば購入しますかーーー?

 

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