【印象比較】良識判断されるエレベーター内での行動とは?

COLUMN /

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仕事から離れた場所で見える本来のスタンスとは?

 「ビジネスマナーに自信があるか?」と聞かれると、自信をもって「Yes」と言える人は多くありません。「一応、気を付けてます」「一通りは………」という、なんとも曖昧な答えが多く返ってきます。

 一般的なビジネスマナーは、人の上に立つ立場であれば、仕事の評価にも直結するため、気をつかっていますが、これは仕事の範疇としての意識もあるためでしょう。

 では、仕事から離れた場ではどうでしょうかーーー?

 例えば、エレベーターの乗り降り

 一般的なオフィスビルでは、ビジネスマナーを守っている人が多いので、実際に気になることはありません。ですが、オフィスと離れた場所、例えば、駅や図書館といった公共の場所、そこのエレベーターに乗ると、その人の本来のマナーや意識の良し悪しを垣間見れる気がします。

 ビジネスマナーでは、エレベーターの中にも上座と下座があり、望ましい乗り方や降り方があります。そのため、オフィスのエレベーターは、みなさん、それなりに意識して行動しています。

 ところが、オンとオフでいうならばオフ、仕事とプライベートというならばプライベートの場。仕事から離れた場でこそ、その人本来のスタンスが出やすいものです。オフのシーンが多い、駅や公共の場のエレベーターの場合、男女、年代、国籍を問わずに、いろいろなタイプな人がいて、そのエレベーターの出入りのちょっとした時間で見えてくるものがあります。

 

カテゴライズできない人ぞれぞれの行動

 私自身、自宅の最寄り駅の構造上、エレベーターを乗る機会が日常的に多くあります。その時間帯にもよりますが、ビジネスパーソンから、お子様連れの方、観光客など、いろいろな方々と一緒に乗りますが、そのときの対応は、本当に「人それぞれ」に尽きます。男性は女性は、若い人は年寄りは、○○人は、といったことでは括ることができない、その人次第です。

 ビジネスシーンではないので、ここで気づかうべき点は1つです。

 それは乗ったとき、「操作ボタンの前に立つことになったとき」の行動。

 一番望ましいのは、ドアが開閉したら、操作ボタンの前に立った自分が、<開>ボタンを押して、同乗している人を先に降ろし、その後に自分が出ます。

 さて、みなさん、ご自身はこれができているでしょうかーーー?

 「まったく周りのことはお構いなしに、開閉と同時に我さきへと降りていく人」「<開>ボタンは自分が押す必要がまったくないと思っている人」「人が自分のために押してくれるのが当たり前と思っている人」もいれば、その逆に、「ごく自然に<開>を押しながら、「どうぞ」と声をかけてくれる人」「無言でありながらも、ちゃんと<開>ボタンを押して待っていてくれる人」・・・・・・人それぞれいろいろと対応が違います。

 やはり一番好ましいのは、男性も女性も少しにこやかかに「どうぞ」とひと声かけて、<開>ボタンを押してくれる人でしょうか。決してむずかしいことではないですが、まだまだできない人は多いですね。とくに男性の場合は、それがさりげなくできている人は、本当にスマートな印象を受けます。

 もちろん、慌ただしい通勤の時間にできないこともありますし、本当に時間がないときもあります。そんなときに、操作ボタンの前に立ってしまうことがあったら、「お先に失礼します」というひと言をかけるだけでいいのです。

 ご自身の優先することを犠牲してまでやる必要はない、と考えます。まず、エレベーターに乗ったら、自然に当たり前としてできること。どうしても無理がある場合は、ひと言かける。ただ、それだけから始めてみましょう。

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この記事の執筆者

yamakawa midori
山川碧子(やまかわ みどり)

株式会社プライムイメージ代表/AICI国際イメージコンサルタント。2006年からビジネスパーソンの印象管理・印象マネジメント®を中心にサポートしています。著書『4分5秒で話は決まる~ビジネス成功のための印象戦略』。お仕事のご依頼はこちらからお願いします。